どうもこんにちわ 今回は電子制御装置整備(特定整備)の主任者資格試験(試問)の対策、予習ということで解説をしていきたいと思います。
令和2年4月から法改正により特定整備制度が導入となり制度の中の電子制御装置の主任者になるためには講習を受け試問(試験)に合格する必要があります。
この記事を読むことで今後講習を受けて主任者になる予定の人が、講習、試問はどんな内容かをざっくり把握することで試問に合格する確率が上がります。
特定整備制度の詳しい内容はこちらの記事で解説をしていますので知りたい方はご確認ください
※私自身は1級を取得しているので試問は免除となりますが、私の後輩がすでに試問を合格した者がおりますのでその後輩に情報を教えてもらいまとめてみました。
試問の問題概要
つまり10問中8問正解しないと合格とはなりません。
試問を受けるまでの流れ
試問を受ける前に学科の講習があります。
講習資料が配布され、資料をもとに講習を行う流れとなります。
試験にでてきそうな内容
講習内でここは覚えておいた方が良いと線を引くよう指示される箇所がいくつかあります。
その線を引いたところをよく読んだ結果・・講習受講者は全員試問に合格したそうです笑(そこだけ覚えれば・・
これ以上は言いませんがその線を引いたまわりを解説していき、線を引くよう指示された部分を赤色で色分けをしていきたいと思います。
これから受講される方はこんな感じなんだと参考にしていただければ幸いです。
赤文字の部分をよく読み、流れを把握しよう
予習
それでは解説をしていきます。
自動ブレーキなどの運転支援装置、自動運転装置は高度な知識、技術が必要。
さらにレーダー調整などの取り外しを必要ない整備が現行の分解整備に定義に含まれていないため、分解整備の範囲を、取り外しを伴わなくとも装置の作動に影響を及ぼす整備又は改造に拡大するとともに、 対象装置として、自動運転レベル 3 以上の自動運転を行う自動車に搭載される「自動運行装置」を追加し、 その名称を「特定整備」に改める改正が行われた。
このほか、自動車メーカーから特定整備を行う事業者等に対し、 点検整備に必要な技術情報の提供を義務づける規定が追加され、 令和2年4月1日に施行されることとなった。
保安基準の対象装置であるもののうち、 運行の安全に直接関連し、 かつ、 整備作業の難易度が高いものとして、以下ドを、 特定整備の対象となる作業(電子制御装置整備作業)とする。
1、 衝突被害軽減制動制御装置(いわゆる自動プレーキ)及び自動命令型操舵機能(いわゆるレーンキープアシスト)に用いられる、 前方をセンシングするための単眼·複眼のカメラ、 ミリ波レーダー及び赤外線レーザー等の取り外し又は機能調整等(ECU の機能調整を含む。)により行う自動車の整備又は改造
2、その後の ECU の機能調整が必要となる1、に用いられる単眼·複眼のカメラ、 ミリ波レーダー及び赤外線レーザー等の取り付けられている車体前部(バンパ、グリル)、 窓ガラスを脱着する行為。
3、自動運行装置の取り外しや作動に影響を及ぼすおそれがある整備又は改造
ちなみに3は市場にほぼでてきていない全自動の車のことです
エーミング作業については、 「静的エーミング」と「動的エーミング」が存在する。
車種により異なるが、 静的エーミング、動的エーミングいずれかのみで良いもの、 双方を行う必要があるものが存在する。
このうち、 ターゲット等を設置する必要がない「動的エーミングのみ」の作業は、特定整備の対象外である。
ただし、動的エーミングのみにより調整可能な自動車であったとしても、カメラ等が物理的に破損した場合には、カメラの交換等が生じ、 ECU の機能調整(カメラ等を接続したことを認識させる、コーディング作業) 等が発生する場合がある。
この場合は、特定整備の対象である。
また、エーミング作業自体を自動車が自動で行う自動エーミングも存在するが、これも動的エーミングと同様の取扱いとし「自動エーミングのみ」は、特定整備の対象外である。
「構内外注」の例として、 認証工場に自動車ガラス修理業者等が出向き、交換作業を行う場合がある。
そのため、電子制御装置整備に限っては、電子制御装置整備の認証を受けている事業者 の責任の下に当該作業が行われることを、書面を交わす等により明確にされている場合、自動車ガラス修理業者等を当該特定整備事業者の工員とみなして当該特定整備事業者の事業場において作業させることを可能とする。
この場合、自動車特定整備記録簿の記載は、当該特定整備事業者(外注元)が行う。
なお、このときの自動車ガラス修理業者等は、 自動車整備士資格も特定整備事業者である必要もない。
また、 当該特定整備事業者の事業場において、 常時特定整備の作業に従事していない場合は、当該事業場の工員数に含めることはできない
外注ガラス交換時の記録簿は外注元(自社)で記載を行います
作業管理の全て外注の場合
認証工場から別の認証工場へ、 電子制御装置整備作業の全部(自動車特定整備記録簿の記録を含む、整備作業の実施から管理までの作業)が外注される場合、
使用者から整備の依頼を受けた認証工場Aが、電子制御装置整備作業の全てを別の整備工場Bに外注をする場合、整備作業の責任はBにあることから、 Bにおいて電子制御装置整備にかかる認証が必須であるとともに、Bが記載した自動車特定整備記録簿の写しを、 A は使用者に対して交付する。
一部の作業を外注する場合
認証工場から別の認証工場へ、 電子制御装置整備作業の一部(ガラス交換のみやエーミング作業のみなど)の作業が外注される場合使用者から整備の依頼を受けた認証工場Aが、電子制御装置整備作業の一部を別の認証工場 Bに外注する場合、 整備作業の責任はAにあることから、 Aが記載した自動車特定整備記録簿の写しを使用者に対して交付する必要がある。
Bも電子制御装置整備にかかる認証を取得していることから、Bは、自身が記載した自動車特定整備記録簿の写しを、 Aに対して交付する必要がある。
この場合A⇒お客様へ記録簿発行 B⇒Aへ記録簿発行の流れとなります。
自動車メーカー等の作成する整備要領書には「水平」な場所で作業を行うことが求められている場合が多い。
しかし、現状において、水平な場所を用意ができない場合には水準器等を用いて、車両とターゲットを正対させる「擬似的に水平な」状態を再現させることにより整備が行われていること、 ほとんどの認証工場において 完全に「水平」な作業場を有していないことから、その要件を 「平滑」であることとするとともに、 水平を確認するために必要な機器として水準器等の保有を義務づける。
下記のものが水準器です。ちなみにスマホアプリの水準器はNGです。
必要な工具の要件として、 特定整備事業者は点検後に保安基準不適合又は保安基準不適合のおそれが確認された場合、 少なくともOBD 検査の対象となる装置の故障を解消するために整備箇所を特定することが可能な整備用スキャンツールが必要となることから、 整備用スキャンツールを必要工具とする。
スキャンツール、バージョンによっては適合していないものもありますので確認したい場合はこちらからできます
その他の設備等の要件である、ターゲット等の専用器具や整備に必要な情報については、自動車メーカー·車種において多種多様であり、全車種のものを保有することは困難であるため、特定整備(電子制御装置整備)の認証要件には求めないが、実作業において必要となることから、ターゲット等の専用器具や整備に必要な情報を入手する方法(他の整備事業者からの借用、共同保有等を含む。)を確立しておく必要がある。
この場合、電子制御装置点検整備作業場は、自動車分解整備事業の認証要件として求めている点検作業場及び車両整備作業場のほか、 指定自動車整備事業の指定要件として求めている完成検査場(ガラスや、 バンパ交換等の作業は除く。)と兼用することができることとする。
しかし、部品整備作業場及び車両置場については、それぞれの本来の使用目的と異なることから兼用を認めない
エーミング作業に必要な寸法は自動車メーカー,車種により異なることから、 電子制御装置整備の認証を受けた電子制御装置点検整備作業場では、必要な面積が確保できない場合があるため、当該作業場等については、 一定の要件(指定自動車整備事業規則で定める検査の設備の共同使用の要件と同じ要件)を満たす場合、自動車分解整備事業の認証を受けた場所等と離れた別の場所も同一整備事業者の事業場として認められる。
エーミング作業はOKだけど分解整備はNGです
工員と保有割合の人数がごちゃごちゃにならないように注意しよう
その他の点検簡所に「車載式故障診断装置の診断の結果」を追加
大型特殊自動車、被牽引自動車、二輪自動車を除いた自動車に適用
1年毎の点検
点検は原動機、制動装置、 アンチロック·ブレーキシステム及びエアバッグ (かじ取り装置並びに車枠及び車体に備えるものに限る。)、衝突被害軽減制動制御装置、自動命令型操舵機能及び自動運行装置に係る識別表示(道路運送車両の保安基準に適合しないおそれがあるものとして警報するものに限る。) に限定
なお、本取扱いは、改正された自動車点検基準(以下「改正点検基準」 という。)が施行される令和3年10月1日以降となる。
令和3年10月1日以降に車載式故障診断装置の診断の結果という点検項目が追加されます。
衝突被害軽減制動制御裝置のカメラの交換は〇に×(分解+交換)
衝突被害軽減制動制御装置のカメラのエーミング作業は〇にA(分解+調整)
電子制御対象車種のガラス交換、バンパーグリル交換も〇×(分解
+交換)となります
主にフロントガラスの上部(大型トラック等にあっては、 ダッシュボード上) に搭載されており単眼や複眼方式がある。
車両前方をカメラで撮影し、その画像を解析することにより、 前方の人、 車両及び道路の白線等の情報を得ている。
また、 画像から道路標識を認識できるものもある。
なお、前方の人や車両等までの距離や相対速度などの情報の取得については、 複眼カメラは人間の目と同様に視差を用いているが、
単眼カメラは視差を用いることができないため、 連続する画像における対象物の消失点からの高さや面積の変化を画像処理することで行なっている。
また、カメラは、 人間の目と同様に物体が何であるかの判別ができるが、その反面、 光や天候などの影響が大きい。
単眼カメラ・・視差用いることができない
主にフロントグリルやバンパの裏側に装着されている。 車両前方に波長が 1~10 mmという極めて短い電波(ミリ波)を放射し、先行車両などからの反射波を受信し、その受信波の時間差、周波数変化により、先行車との距離·相対速度などの情報を得ている。
主にフロントガラスの上部に搭載されている。 車両前方に赤外線レーザー光をパルス放射し、 先行車などからの反射光を受光部で受信し、 その時間差により先行車との距離 相対速度などの情報を得ている。
車両毎に必要な条件が異なるため、基本的に整備要領書等で指示されている環境で行う。
一般的には、適度な明るさで周りに反射物や障害物のない床が平坦な広い空間が必要
日光があたるような場所はNGだそうです。
きちんと作業を行うためには、整備要領書等に基づき、車両毎に必要なターゲットを用意し、正確な位置に設置する必要がある。この場合、ターゲットの位置が車両前端からの距離か、 センサ類からの距離か確認し、 治具など用いて正確に距離を測定して行う。
また、 ターゲット以外を誤認識しないよう、場合によってはターゲット周辺を無地の段ボールや板などで隠す措置を行う。
合格率について
振興会の職員が教えてくれましたが試問開始から数回やった時点では合格率は100%だったそうです。(私の県の話になります)
追記:開始から約6か月経過した時点の合格率は約96%だそうです。
まとめ
今回は電子制御装置整備(特定整備)の主任者資格試験(試問)の対策、予習ということで電子制御の認証工場の主任者に今後なる予定の人の為に講習内容を自分なりにまとめてみました。
これから受けられるという方は上記の赤文字の部分をよく読み理解することで合格率が上がるかと思います。
試問の前に行う講習を聞いていればまず合格できる内容と言っていたので難易度は高くないと予想できます。
あくまで合格をした後輩の内容をまとめただけなのでここから100%出題される!!というものでもないので参考程度に読んでいただければ幸いです。
取得後確認したいのはどの車種が対象車種であるかを把握することです。自動ブレーキ装着車の全ての車種が特定整備対象車種とはなりません。こちらの記事で確認してみてください。
整備士向け動画はこちら
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