どうも こんにちわ 今回はバッテリーの充電制御システムの解説を行っていきたいと思ます。
そんなお悩みを解決すべく整備士歴10年以上の1級整備士が解説をしていきます。
充電制御車システムとは?
簡単に説明をすると、オルタネーター(発電装置)の充電量を車両状態に応じて制御することで発電によるエンジン負荷を低減するとともに,エンジンの低燃費化を可能としたシステムです。
充電制御車の仕組み
エンジンコントロールコンピューター(ECU)で走行状態や電気負荷状態などを検知して最適な発電電圧を算出します。
この算出したデータをもとにオルタネーターへ発電電圧指示をすることでシステムを制御する仕組みです。
車両の減速時に発電電圧を上げたり減速時以外には発電電圧を下げる基本制御、
エンジン始動時や連続した放電が続いた場合等に一定電圧で発電をする補充電制御があります。
基本制御と補充電制御を車両状態に応じて使い分けて充電制御を行います。
充電制御システムのメリット
メリットは何と言っても充電制御システムとはでも書きましたがエンジン負荷の低減と燃費向上です。
余分な発電を行わなことでこの大きなメリットを得ることができます。
充電制御システムのデメリット
デメリットとしては構造が複雑になっていますので検知するセンサーなどが増えたりして部品数が増えます。
⇒部品を交換する際などに費用が多くかかってしまう場合があります。
整備をする場合も構造を理解していないと故障した時にハマってしまう場合などがありますので注意が必要です。
もう一点考えるデメリットとして充電制御システム車両の場合、充電制御専用バッテリーが必要となることです。
バッテリーの容量やサイズが同じでもこの充電制御に対応したバッテリーを使用しないとバッテリーの消耗具合が大きく早期のバッテリー上がりなどの不具合が起こる可能性があります。
充電制御車の見分け方
バッテリー交換をする際など、充電制御車なのかを見分ける必要がある場合があるので見分け方も紹介しておきます。
電流センサーの有無を確認する
例外はあれど見分ける精度が高い充電制御車両の見分け方としてバッテリーのマイナス側に電流センサーが付いているか、いないかで見分けることができます。
バッテリーのマイナス側に写真にある四角いセンサー(電流センサー)が付いていると充電制御車と判断することができます。
マイナス側にセンサーが付いていないと充電制御車ではないと判断ができます。
バッテリーの充放電電流量を検出してエンジンコントロールコンピューターに信号を送るセンサー。
この信号データでエンジンコントロールコンピューターはバッテリー容量を算出しています。
ちなみにこのセンサーは電流と同時にバッテリー温度を検出するものもあります。
ディーラー、整備工場で確認をする
ディーラーあればその車両の詳細を把握しているので現車をみてもわからない時などは問い合わせをしてみるとよいかと思います。
例えディーラーでない民間の整備工場さんでもバッテリの適合の本を持っていることが多いのでそちらで簡単に調べられるので聞いてみてもよいかと思います。(修理署をパソコンで見られる業者さんがほとんどだと思います。)
整備士向け余談
私の知り合いの業者さんで数年前にオルタネーターのリビルト部品で交換し、交換から数年経ってから時々エンジンがハンチングするという謎症状がおき、大きくハマってしまったそうです。
不具合箇所はオルタネーター。リビルトオルタネーターの充電制御ができておらずハンチングを起こしていたという結論だったそうです。
こんなレア故障パターンもあるそうなのでとりあえず構造を理解しておくことが重要だと思います。
まとめ
今回はバッテリー充電制御システムの見分け方、仕組みを解説してみました。
今現在販売されていてオルタネーターが付いている車両はほぼ充電制御システムはついているかと思います。しかし古い車両の整備(バッテリー点検)などをする際に充電制御車両かどうかの判断が必要になる場合があるので参考にしていただければと思います。
バッテリーを交換する際の注意点をまとめてみましたのでこちらもあわせてご覧ください
バッテリー交換便利アイテムはこちら
コメント