どうもこんにちわ 今回はホンダNワゴンの電動ドラムパーキングブレーキの整備時、故障時の電動ドラムパーキングブレーキの解除方法を解説します。
そんなお悩みを整備士歴10年以上の一級整備士の私がお悩み解決のお手伝いをします。
電動パーキングブレーキとは?
電動パーキングブレーキとは簡単に言えば手動ブレーキ(サイドブレーキ)を電動で行ってくれるブレーキです。
手動ブレーキはワイヤーで後輪ブレーキを作動させますが、電動パーキングブレーキはモーターで作動させます。単純に手で行っていたものをボタンで作動を行う仕組みとなります。
ホンダではNワゴン、N/、ヴェゼル、フィット、インサイト、アコード、シビックあたりの新型モデルにはこの電動パーキングが採用されています(一例)。
電動ドラムパーキングブレーキ
上記であげた車種の中でNワゴンとNスラッシュはドラムブレーキの電動パーキングブレーキです。
このドラム型の電動パーキングブレーキは整備士目線厄介な仕様があります。
それは
「IGOFF時、自動で電動パーキングブレーキが作動してしまう」
ということです。
車検点検時などでリヤブレーキを分解する際、エンジンOFFにした状況だと電動パーキングブレーキが作動しているのでドラムブレーキを外すことができません。
なので点検時はこのクソ仕様を解除する必要があります。
今回はN/ではなく新型のNワゴンに焦点をあてて整備時の解除方法、故障時の解除方法を解説をしていきます。
整備時の解除方法
整備士の解除方法はざっくり2パターンあります。
1つ目は一時解除という方法です。
IGFF時の電動パーキングブレーキの作動を一時的にOFFにすることができます。
1.IGONモードの状態でブレーキペダルを踏んで停車する。
2.IGOFFにした後すぐに(2秒以内)電動パーキングブレーキのスイッチを押す。
注意点としては再度IGON→OFFにした時に、リセットとなります。再度電動パーキングブレーキをOFFしたい場合は毎回この一時解除を行う必要があります。
1.パワーONモードにしてセレクトレバーをPにする。
2.ブレーキを踏まずにパーキングブレーキスイッチを引き上げたままにする。
3.ポーポーポーと音がしたらパーキングブレーキスイッチを離し、3秒以内に再びパーキングブレーキスイッチを引き上げたままにする。
4.自動作動機能がOFFになるとポーと1度鳴ります。
整備時にOFFにした場合、作業完了後忘れずにONにしておきましょう。
故障時の対応(強制解除)
もしも電動パーキング作動状態で故障してしまった場合の強制解除を解説します。
コネクターを外す
ドラムブレーキの後ろに付いているモーターのコネクターを外します。
モーターを取り外す
モーターの後ろに付いている6角5mmのボルトを2本外してモーターを取り外します。
モーター後ろのギヤを回す
ドラムブレーキの後ろのギヤ(19mm)を時計回りに回すことでサイドブレーキを解除することができます。
余談(ホンダディーラーからの情報)
これはホンダディーラーの人から教えてもらった情報です。
・Nワゴンのドラムブレーキは専用グリスがあり、さらにシュー用、カップ用と分かれているそうです。
・キャリパー型の電動パーキングブレーキにはグリス塗布不要だそうです。聞いた人に理由を尋ねたら明確に分かっていませんでした。
・電動パーキングブレーキが作動しっぱなしで動かなくなってしまった時の対処法の一例として仮にスイッチが故障してしまった場合ならばシートベルトをした状態でDorRにしてアクセルを入れると電動パーキングブレーキは解除される。(ディスクタイプの電動パーキングブレーキも同様)
まとめ
今回はホンダNワゴンの電動パーキングブレーキの解除方法について解説してみました。
現在、ドラムブレーキタイプでの電動パーキングブレーキの車種は少ないですが自動運転の兼ね合いで今後増えてくるだとうとホンダディーラーの人も言っていました。
個人的な意見としては思うことはありますが(こんな整備性も悪いクソ面倒な仕様やめろやks)日々進化をしている整備事情に対応できるようインプットをしつつブログでアウトプットしていこうと思います。
参考にしていただければ幸いです。
おわり
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