どうもこんにちわ 今回はダイハツタント(L375S)のエコアイドル(ecoIDLE)のランプがオレンジ色に点滅したという故障事例の解説をします。
・メーター内のエコアイドルランプがオレンジ色に点滅した。
上記のような症状がでた場合、今回紹介する故障事例が原因の可能性があります。整備士歴10年以上の1級整備士が解説します。
車両
L375S
初年度平25年4月
ご用命(症状)
エコアイドルランプ(ecoIDLE)とは?
ダイハツ車のアイドリングストップに関しての車両の状態、システムの異常を知らせてくれるランプです。
具体的には色、点灯、点滅、消灯で状況を知らせます。
・エンジンスイッチ ON時
・アイドリングストップ可能なとき
・アイドリングストップ中
・アイドリングストップからエンジン再始動時
・アイドリングストップ条件ではないとき
・アイドリングストップ中エンジン再始動時
・アイドリングストップ中、運転席シートベルトを外したとき
・アイドリングストップ中、運転席ドアを開けたとき
・アイドリングストップ中、ボンネットを開けたとき
・ecoIDLE OFFスイッチを押してアイドリングストップ作動を停止時
・システムに異常があるとき
・バッテリー、スターターが交換時期のとき
今回は一番下の異常がでたときに発生するオレンジ色点滅の故障事例を解説します。
現象確認
・エンジン始動時にecoIDLEランプがオレンジ色に点滅を確認。
・エンジン始動時を何回か繰り返すと点灯しない時あり
点検、診断
とりあえず診断機にてダイアグコードを確認
→「P1602 始動時電源電圧低下異常」のみ1つ入っているのを確認。
修理書にて詳細を確認すると、始動時のバッテリー電圧が一定値以下だとこのコードが入力されるとのこと。
点滅した場合フェイルセーフに入りアイドリングストップを行わなくなります。
データモニターで覗く限りバッテリー不良濃厚。
エンジンルームのバッテリ点検
バッテリーを確認するとアイドリングストップ専用バッテリーではないバッテリーが装着されていました。バッテリーテスタにてバッテリーを点検すると性能低下。
年数はあまり経っていないバッテリーでしたが、専用バッテリーではないことで劣化が早まったと予想します。
ちなみにタントのアイドリングストップ対応バッテリはM-42です。
原因が分かり新しいバッテリーを交換して作業完了・・・と思いきやこのダイアグは診断機で消すことができません。
修理書によるとこのP1602 始動時電源電圧低下異常はヒューズを抜くことでダイアグを消去できるそうです。
P1602 ダイアグ消去
P1602 ダイアグ消去方法はIGをLOOKにした状態でエンジンルームのヒューズ「ECU B」と「B/UP」のヒューズを60秒以上抜き取ることで消去されます。
(冷間時は60秒より長くなる可能性あり)
エンジンルームのバッテリーの隣にあるヒューズボックスのなかの「ECU B」と「B/UP」の2つのヒューズを同時に60秒以上抜きとればOKです。
ダイアグ消去時の注意点
注意点としてはメイン電源とバックアップを同時に外しているのでバックアップされているデータが消えてしまうということです。
おそらくこれを防ぐ方法はない気がします(ナビ側だけ電源供給する?)のでこうなることを把握しておく必要があると思います。
まとめ
今回はダイハツタント(L375S)のエコアイドル(ecoIDLE)のランプがオレンジ色に点滅についてまとめてみました。
診断というよりはダイアグの消去方法がレアケースだったので記事にまとめておきました。
あとは、多少高くてもアイドリングストップ車両にはアイドリングストップ専用バッテリーを使うようにしましょう。
参考にしていただければ幸いです。
おわり
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